オーセンティック・リーダーシップ、ありのままの自分を活かした素直なリーダー像。それはひとつの理想のイメージですが、「ありのまま」が独り歩きしている気がします。
それはリーダーになったあなたの本当の理想の姿になりますか?
「自分らしさ」だけでは伝わらない?
最近、「オーセンティック・リーダーシップ」という言葉をよく耳にします。
※オーセンティック・リーダーシップ=リーダー自身の価値観や信念に基づいた「誠実な在り方」を軸に、共感と信頼で周囲を導くリーダーシップの形。新しいリーダー像として支持されている。
この言葉で表されるリーダーは、自己認識の高さ、他者への透明性を重視す、自分らしさを大切にし、誠実に、真摯に人と向き合うリーダーと見られています。特に気負うことなく、特別なメンタルやスキルは無用、「ありのままの自分」を活かしたリーダー像、というイメージが特徴です。──それは確かに今の時代に求められる理想の一つです。
たしかに、かつてのような“カリスマ型”や“トップダウン型”のリーダーシップだけでは、多様な個性が集まる今の組織ではうまくいかない場面が多くなってきたのは明白になってました。「無理せず、自分らしく、リーダーとしての役割をまっとうしたい」という声を私もよく耳にしますし、共感もします。
けれども、そこで一つ問いを投げかけてみたいのです。
「ありのままの自分、自分らしい自分」は、あなたや周りが真に希望している姿でしょうか。
たとえば、
・フラットで親しみやすいけれど、締めるところで締められない
・リーダーであることの説得力が薄く感じる
・リーダーとして頼れる部分がわかりにくい
そんな印象を周囲が抱いてしまったとき、「この人がリーダーである理由は何か?」という、目に見えない不安が組織に蓄積されていくことがあります。
この“何かが足りない感じ”──そこに必要なのが、エグゼクティブプレゼンスという視点です。
エグゼクティブプレゼンスとは、「一流の存在感」「信頼と安心を与える説得力」などと訳される概念で、外見や話し方、振る舞い、佇まいなどを通じて、「任せても大丈夫」「信頼できる」と感じてもらう力です。
これは決して、「偉そうに見せるための演技」ではありません。
たとえ言葉数が少なくても、その場にいるだけで空気を引き締め、必要な影響力を発揮できる人は、どの時代にも確かに存在します。
私自身、多くのビジネスパーソンに出会ってきましたが、「プレゼンスを意識している人」と「意識していない人」では、まったく同じ発言をしても受け取られ方が変わるという場面を何度も見てきました。
「仮面」と「演出」は違うもの
エグゼクティブプレゼンスと聞くと、「外見に頼るのは不誠実」「素の自分を出せなくなる」と感じる方もいます。
たしかに、昔は「カリスマ性があるかどうか」がリーダーシップの本質とされ、生まれ持った資質と考えられていた時代もありました。見せかけだけの振る舞いを“演じる”ことが重視された時期もあったでしょう。無理やりそのような仮面をかぶった気でいた人もいたでしょう。
ですが、今の時代に必要とされているのは、「仮面をかぶること」ではありません。
内面の誠実さと、外に向けて伝わる信頼感。この両方を丁寧に伝えることなのです。
私は、エグゼクティブプレゼンスは「自分らしさ」と矛盾するものではなく、それを”社会的に伝わる形”に磨く技術だと考えています。それは仮面ではなく「演出」する技術です。
・自分の価値観や信念に基づいて判断し、誠実に行動する
・周囲からは「この人に任せたい」と思われる振る舞いや佇まいを意識する
この両軸が揃って伝わったときに、リーダーとしての「本当の自分らしさ」が、信頼とともに周囲に届き、「この人が必要だ」という説得力となっていくのです。
「自分らしさ」を本当に知っていますか
リーダーを目指す多くの方が、「自分らしさ」にこだわりすぎて、見せ方を放棄してしまう場面があります。
たとえばこんな考え──
「外見なんかに一生懸命になったら、自分らしさが失われそう」
「“こう見られたい”という意識は不純な気がする」
けれども、“どう見られているか”に無関心な姿勢は、無責任と紙一重だと私は思います。それを本当に「自分らしさ」と捉えてしまっていいですか? それは本当にあなたが持つ「自分らしさ」なのでしょうか。あなたは本当にそれを知っているのでしょうか。
仕事をしている以上、あなたの周囲には必ず「あなたを見て判断する人」がいます。 実際、何かをわかろうとするときは、「どう見えるか」は重要な要素です。それを無視して「中身だけを透視してほしい」というのは無理な話です。
周囲の人たちが「この人に任せたい」「信頼できそうだ」と思うかどうかは、あなたが「どうありたいか」だけでなく、「どう見られているか」に大きく左右されます。少なくとも、その人たちが本当のあなたをしっかり知りたい人物だと見極めるまでは、むしろそちらのほうが大切です。
プレゼンスは「特別な才能」ではなく、誰でも磨ける
ありがたいことに、私はこれまで多くの方にエグゼクティブプレゼンスのトレーニングを提供してきました。その中で感じるのは、「生まれつきできる人」はほとんどいないということです。
むしろ、どんなに素晴らしい内面を持っていても、それが表現されていなければ伝わらない。
だからこそ、見せ方、伝え方、信頼される在り方を学び直す必要があるのです。
オーセンティックリーダーシップの価値を活かしながら、
「リーダーらしさ」を、社会にわかる形で表現できるようにする。
この両立ができたときに、周囲からの見え方も、機会の広がり方も、確実に変わってきます。
もし今、
「何かが足りない」
「信頼される佇まいや話し方を磨きたい」
そう感じているなら、エグゼクティブプレゼンスという視点から、そっと自分を見直してみてください。
何かを劇的に変える必要はありません。
「自分にとって、信頼される存在感とは?」と考えるだけでも、確実に何かが動き出します。
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