スティーブ・ジョブス氏が若い頃から精神世界に没頭し、禅の入門書を「座右の書」としていたという話は有名です。その影響もあり、10年以上前から「ZEN/禅」がビジネスの世界で注目されるコンセプトとなり、企業や有名大学がマインドフルネスと共に取り入れるようになりました。今や「ZEN」は一時的な流行ではなく、文化としてビジネス界に定着している感があります。あなたも取り入れてみませんか?
なぜ「ZEN/禅」がビジネスで重要なのか?
「ZEN/禅」は精神修養やセルフコントロール、シンプルで本質的な生き方を象徴します。ビジネスパーソン、特にリーダー層にとって注目すべき点は、以下の5つです。
自己制御と集中力の向上
マインドフルネスや瞑想は、自分の思考を整理し、集中力を高める手段として役立ちます。特に多忙なビジネスシーンでは、思考のクリアさと冷静な判断力が成果を左右します。
精神的な成熟とリーダーシップの向上
エゴや傲慢を捨てたリーダーシップは、周囲の信頼を引き寄せ、組織全体にポジティブな影響を与えます。相手を尊重する姿勢は、ビジネスのあらゆるシーンで求められる資質です。
本質を捉える思考力
物事を掘り下げ、本質を捉えようとする「抽象化」の思考力が養われます。リーダーとしての決断力や問題解決力を大きく高める要素です。
虚飾を排したシンプル思考
虚飾を除き、シンプルなものに美学を感じる思考や感性が養われます。シンプルさを重視するプレゼンテーションスタイルなどデザイン面への影響やもその表れです。
全体利益の視野
「利他(Altruism)」の考え方も現代ビジネスの大きな潮流です。自社の利益だけでなく、社会全体の利益を意識することが、ブランド価値の向上や社会的な信頼獲得にもつながり、企業によっては株価に影響するなど実質的な影響となっています。
「西洋思想」「東洋思想」と私たち
「ZEN/禅」は、もともとは日本を含めたアジア文化の底流となる「東洋思想」がもとになっています。現在、私たちがいるビジネス界の思考は欧米文化のもととなる「西洋思想」の影響が強いですが、あらためて東洋思想の良さや自分たちのルーツを意識することは視野を広くし人間性を深くする助けとなります。
西洋思想的ビジネスの強い傾向とされるのは「個人主義・成果主義」。個人の才能や成果を重視し、「結果」を出すことが評価されるのは、自分の周りを見ていてもわかりますね。明確な業績評価指標 (KPI) に基づいた成果主義も西洋思想的です。また「合理的・論理的」なことが評価される世界です。物事を論理的に分析し、データや証拠に基づいて判断することが求められ、計画、予測、目標設定など、合理的なフレームワークが重視されます。個人のスキル向上やキャリア成長もこれに基づいて判断される傾向です。
対して、東洋思想に影響されて、最近クローズアップされ始めたのは、個人の利益と同じく全体の調和やバランスを重要視し、人間関係や信頼、個々の個性を組織の中でうまく機能させることを目指す「全体的調和主義」とも言えるような考え方です。また、論理的な分析だけではなく、直感や感覚を大切にする考え方、持続可能な発展を目標にし、企業や個人の活動の一貫性や信頼が注目される点も東洋思想的なビジネスの特徴です。この内容は、まさに今多くの企業が取り入れ、ビジネスパーソンの間でも意識されるようになった思想傾向と言えるでしょう。
西洋思想が悪いわけでは、もちろんありません。しかし、以前のビジネス界は片一方の考え方に偏った状態でやや不健全になりかけていたのも事実です。その不健全な状態を感じ始めたリーダーやビジネスパーソンたちが東洋思想的なバランスを求め、「ZEN/禅」がその思想のアイコンとなって支持され始めたのではないでしょうか。
私たちは幸い、欧米的ビジネス文化をしっかり体験し、しかも東洋的なバックグラウンドを持ち得ている集団です。あらためて、東洋、西洋、どちらのことも知っておくことで、より多面的な思考力を手に入れることができます。
これからのリーダー、ビジネスパーソンが持つべきソフトスキル
やや昔、リーダーや優秀なビジネスパーソンに求められていたのは「成果」であり、それを実現する「能力」でした。そのため、一定のキャリアに達するには、「ハードスキル」の修得が重視されました。
「ハードスキル」とは、仕事に直接関係する技術的な知識や技能のことで、例えば語学やプログラミング、経理や法務の知識や資格などがこれにあたります。
それに対して、現代のリーダーやビジネスパーソンに必要とされ始めたのは「ソフトスキル」です。これは、仕事を進め社会的な存在としての評価の土台となる個人の性格特性や行動、振る舞いに関わるスキルです。例えば協調性や共感力、コミュニケーションスキル、柔軟性や発想力がこれにあたり、EQや品格までもこれに含まれるでしょう。
ハードスキル偏重型だった旧来の社会で、ソフトスキルの考え方が発現し注目されるようになったのは、結局は西洋思想的な成果主義を実現するためには、東洋思想的な考え方である全体の調和やバランスを重要視し、人間関係や信頼、個々の個性を組織の中でうまく機能させることが、長期的な視点では効果的であることがわかってきたからです。
私たちは論理的思考のみがセットされた機械ではなく、感情や繊細な感覚を持ち合わせた有機的な存在です。ビジネスでも、いえ人生全体に影響するビジネスだからこそ、感情面や精神面から得る信頼関係や充足感が必要です。
それに寄与するのは、人間的成熟、一貫性を持ち信頼を築けるソフトスキルを持ち合わせた人間であり、そのような人間がリーダーとして活躍し、ビジネスパーソンとしても力を発揮できるはずです。
そんなソフトスキルとして代表的なものが「エグゼクティブプレゼンス」でしょう。エグゼクティブプレゼンスとは「上に立つ人らしい雰囲気、存在感」を意味します。もともとは欧米文化圏でリーダーに必須の資質として定義づけられていますが、その雰囲気や存在感を作るのは、洗練された外見やコミュニケーションだけでなく、内面的な成熟や精神的な安定も必要であることから、西洋と東洋の融合として日本人も取り入れる甲斐のあるソフトスキルと言えます。
前述したように「ZEN/禅」は世界のビジネスシーンで高く評価されています。日本人であれば、自然にこの概念に親しむ素地があり、それをビジネスに活かせるのは大きな強みです。エグゼクティブプレゼンスの習熟を活かして、自分の内面とも向き合い、ことにより、これからますます必要となってくるソフトスキルを強化・向上させましょう。
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